ずっと見ていたいんだ。

舞台を観たり映画やドラマを観たり好きな人をみていたり。

四月は君の嘘 感想つれづれ④

④で終わったらいいなーと思ってる。思ってる・・・。

 

①〜③はこちら

 

harutreasure1.hatenablog.com

harutreasure1.hatenablog.com

 

harutreasure1.hatenablog.com

 

ネタバレするための記事です!!!

 

 

 

 

M26 何を告げればいい

このシーン好き過ぎてしんどいのだが。

 

かをりちゃんのお見舞いに誘う渡を、

「行かない」と断る公生。

最初は、「かをりちゃんと何かあったのか?」って、

優しい渡が、

「行かないってば!!」っていう公生の頑なな態度にキレて、

「お前それちょっとひどくね?」

っていう、この渡の言い方が

熱くて、お?ってなる。

特に水田渡だと、ここで既に、カチン、って音が聞こえる!!

寺西渡だと、ここにまだ、どうしたんだ?っていう様子を伺う雰囲気が見える。

そして、

「こっち向けよ公生!!!!!」

がさあ、水田渡が容赦なく掴みかかるし、

その瞬間、ぐっちゃぐちゃに嗚咽する小関公生がいて、

もう、見てるこっちが感情ぐちゃぐちゃになるーーーー。

内向きに泣いてるのに、ぐっちゃぐちゃで、

それにびっくりする水田渡・・・。

「ぼくはどうしたらいい??どんな顔して会えばいい?

わからないんだよ・・・!!!!」

で、公生が泣き崩れて、渡にしがみついて、懇願するかのようにすがるのが、

すごいんですよ・・・!!!!

でも、公生が気持ちを表に出したのは、多分この時が初めて・・・。

今まで自分の中に抑え込んでた恐怖と絶望を、初めて渡に出せるんですよ・・・。

これが、水田渡が相手だと、本当にすがるようにぶつけてる小関公生。

エモい。エモすぎる。

そして、それを抱きしめるかのように優しく、

「それでも、お前はかをりちゃんに会いにいくべきだと、俺は思うよ」

って諭す水田渡。

きゃーーーーーー!渡がイケメンすぎる!!!!!

水田渡は、かをりちゃんにちょっと舞い上がってたけど、かをりが本当は公生が好きなの途中からわかってるし、なんならかをりちゃんより公生の方が大事に思ってるよね??????

ちなみに寺西渡と小関公生だと、

公生が泣き崩れるきっかけは寺西渡が与えたけど、泣き崩れている時もう少し距離感があるんですよ。(1学期の話だけど)

たつなり公生もここはかなりエモーショナル。

泣き崩れる弱いたつなりが見れます。それもよし。

そして、ここから、歌い出す「何を告げればいい」

これ、コンセプトアルバムで聴いてたときは、キザな曲だなーと思ってたんですが、

舞台で聴くとめっちゃいい曲だった!!!!!!

渡の歌い出しが、キザじゃなくて、公生に勇気を与えるために

自分じゃ何もできないことを歌ってる歌だった。

 

で、水田渡が歌ってるのが、いつも感動するんですけど、

東京前楽の小関水田ペアは、ここが本気ですごかった。

小関公生の感情の出し方が半端なくって、悲しみの深さと大きさが、劇場全体に投げつけられたかのように強くて、

そこに反応して水田渡が泣きながら歌ってて、

私もこの曲で初めてボロ泣きしました・・・。

どうしようもない悲しみ、悔しさ、公生を勇気付けるために必死になる水田渡がいい男すぎるよ・・・。

そして、渡が本音をぶつけた後で、今度は椿が強がりながら、自分の気持ちに素直になるシーン。

「ばっかじゃないの!かをちゃんは渡が好きなんだよ。

女関係で渡が相手だったら、勝ち目なんてこれっぽっちもないんだよ!」

椿ちゃん、そうじゃないじゃん!って思うのに、そういう言い方になっちゃうのわかり過ぎて痛い。

知ってる、わかってる、っていう公生も切ない。

わかってる、って公生が答えることによって、余計に椿ちゃんが切なくなるんだよね・・・わかってても気持ちが溢れ出てる公生、自分で負けを認めているようなことを言っちゃう椿ちゃん。

この後の椿ちゃんの「だから少しだけ私を見てよ」が、

それはそれは切なくて、

ほとんど叫びのような歌で、

胸が苦しい!!!!!!

なんでこんなに切ないの、椿ちゃん!!!!!!

3人の、全然重ならない思いが、辛い。青春のすれちがい。

そしてかをりちゃんから公生にかかってくる電話。

公生の気持ちが、この歌の中で大きく変わっていく。

 

それに気づくのも、渡が、

「自分の気持ちに向き合え!」って叱ってくれるからなんだよね。

渡・・・公生のそばにいてくれてありがとう・・・(誰)

そしてこれが恋だと気が付く公生。

電話で、「会いたいんだ」って言った後、

公生も電話を胸に当てるし、かをりも電話を胸に当ててる。

二人とも、恋をしてるんだなあ。ってわかる。

電話を胸に当ててる公生の表情が、ひえ〜〜〜、ひたすらに優しい顔をしていて、

恋をしてることを認めて、安心したんだなあ、とすら思えます。

 

M27 Perfectリプライズ っていうか病院〜屋上のシーン

やっとカヌレを買ってきたのに、食べるシーンなかったじゃん!!!

もうここからはずっと泣きながら観てる。

おんぶをねだるかをりちゃんが、素直じゃなくて、

手招きしたり、指でひょいひょい、っておんぶさせるの、可愛いよね・・・。

それに素直に応じる公生も可愛い・・・。

たつなり公生だと、おんぶが甘い!幸せそうにおんぶする。

小関公生は、ちょっとまだ戸惑いながら、大切なものを抱えるようにおんぶする。

 

コートをかをりにかけてるので、屋上で、小関公生は寒・・・って自分をさするような仕草をする。細かい!雪降るもんね。

屋上は、もう、ふらついたかをりを支えて抱きしめる公生が、かをりの告白(ではないが、もう好きとしか言いようのない、切ない思いを訴える)を聴きながら、涙をポタポタこぼすのが全て!

暗闇のシルエットに公生の零した涙が浮かぶのが、絵画のように美しいです・・・。

 

かをりの、「椿ちゃんが羨ましい」が全てなんだよね。

かをりは嘘をついてまで公生に近づいたけど、それでも絶対に椿ちゃんに勝てないと思ってて、結局みんな片思いになってるじゃん・・・。

 

M28 君はひとりじゃない

下手はコンクール控え室。上手は手術に向かう病院。

恐怖と孤独と闘っている公生に、武士と絵見が心配するの、胸熱。

(原作では3人の交流がもっと描かれているので、少しでも匂わせられて嬉しかった。)

そして、あんなに本気でぶつかってお互いに傷ついた、渡が公生を救うの、マジで泣ける〜〜〜!!!

それも、「俺の分も買っとけよ、一緒に食べるからな!」

って、肩組むの、渡いい男すぎない????(N回目)

頑張れよ、じゃなくて、乗り越えて来い、っていうメッセージだし、一緒にいてやる、っていう宣言だし、かをちゃん好きなのはお前だけじゃないから俺に気を遣うな、なのも超かっこいい・・・。

 

M29 君が聞こえる

もう!ここは!多くを語らなくてもみんな号泣するしかないのですが!!!!!

でも語る!!!

 

すいません、小関公生の歌の好きなところ挙げてもいいですか?

・「溢れ〜だす」のところ、発声が、柔らかくて、クッションみたいで、気持ちが一緒に漏れ出してるところ

・「あーいしーてーる」の、「あ」の音の出し方!!!!!!!

あんな優しい「愛してる」ある??????

言い慣れた、ちょっと覚えた「愛してる」じゃなくて、

初めて知った、人を大切に思う気持ちを、言葉にしたら「愛してる」になった、みたいな、生きとし生けるものを全て包み込むような、深くて柔らかくて広い、愛してるが、

小関公生、天才なんですが。この「愛してる」だけで泣けるよ。

・「君〜が〜い〜ま〜 き〜こ〜え〜る」の、上った音の、すこーし音を回す(?)ような、色気と感情の豊かな声。だんだんクレッシェンドになっていって、もう、感情を全て曝け出すような歌。

 

何しろ!推しなので褒め称えますけれども!!!

難しい曲を歌いこなしてる、じゃなくて、

そのメロディが自然に出てくるくらいまで感情が高まって、その感情がたまたまメロディに乗って出てきた、ような歌。

だから感情が高まったところは、本当に伸びやかにどこまでも伸びていくし、何しろ音がそのまま心を揺さぶるー。

それが堪能できるのがこの作品で、特にこの曲だと思う・・・。

 

始まった頃は、ここでもとにかくベシャベシャに泣いていた小関公生だったけど、

東京の後半は、歌の最後の方では、愛を知れた喜びを感じているかのような、幸せな表情で歌って弾いていたのが印象的でした。

そして、その表情で歌っている方が、より伸びやかで、より感動的な歌声だった・・・。

 

ラストシーンは、

椿のいじらしさ。蹴っ飛ばすの可愛い。素直じゃなさすぎ。

でも、きっと公生は一生かをりちゃんを思い続けるんだろう・・・

 

僕の中に、君がいるから

 

は、

小関公生がいうと、少しだけ、少しだけ何かを思い出してしまうけど、

 

だからこそ、その言葉を深く発せられるんだと思うので

 

そのまま受け取ることにして、

全力拍手をするのでした。

 

****************

 

さて、全体を通した感想と、書き忘れたものを。

 

まず。

正直、始まるまでは、

やっぱりミュージカル化なんてしなくてよかった、とか思われたらどうしよう!と心配も少ししていた。

曲がいいのは知っていたけど、何しろ人気作品だし・・・。

でも、蓋を開けてみたら、コンセプトアルバムに入っていない曲もみんな良かったし、

メインキャストもアンサンブルもみんな良かったし、

作品としての力が素晴らしかった。

 

しかも、よくある時代物とか、戦争ものとかじゃなくて、

誰にでも共感できる普遍的な話で、

若いキャストを思う存分活かせるという意味でも、新しいし、

漫画やアニメのファンであろう、高校生がたくさんきていたし、

いくちゃんファンの皆様のたくさんきていたし、

若い、ミュージカル初めての層を取り込める、ありそうでなかった作品だな、と思いました。

爽やかで、切なくて、身近で、キラキラとした命の煌めきを見せてくれるという意味でも、貴重な作品。

 

ストーリー的には、

そもそも、原作漫画読み終えて最初の感想が、「渡が理不尽すぎる」だったし、

そこは許せる人と許せない人がいるのはわかるので、仕方ないと思う!

(後、原作の中学生だったから許せた過ちが、高校生になったらぜんぜん笑えないよね、というのもある)

まあでも、その愚かさも含めて、それでも限られた命を精一杯生きる、というエネルギーに満ちた作品でした。

何よりも表現が美しいよね。それがミュージカルでも存分に生かされていた。

 

東京公演は、全公演満席御礼のパーフェクト、とのこと。

すごい。ミュージカル界の大物を何人も揃えた作品でもないのに、これは快挙。

しかも、始まってから口コミでガンガンチケット売れたの、すごかったよね。

 

でも、若さが大事な作品なので、キャストも変わりながら再演していくタイプだと思うので、このオリジナルキャスト版は、ぜひ円盤に残して欲しい!!!!!!!

 

キャストそれぞれについても。

 

たつなり:公生タイプ違うじゃん!?と思ってたけど、さすがだった。上手かった。

でも、最後の方で観たとき、初日付近のまとまった感じより、かなりチャレンジしてる様子だったのが意外でした。安定感があるし、カテコの陽キャっぷりは可愛いですね。

 

いくちゃん:歌うまい。かをりハマり役。よく聞いてるとちゃんとピッチずれてるときもあるし、リズム遅れてることもあるんだけど、なぜか歌ってると上手く聞こえる人。あれなんで???凄くない???

シングルでやり切ってるの、本当すごい。マチソワして生放送でて、マチネ出てそのまま夜ライブ行ってたことあった。体力おかしくない???

 

ふうかちゃん:可愛い・・・歌うますぎる・・・ ふうかちゃんが全体を安定させていた感じがある。そしてみんなが、「報われない役をさせたら天下一品」って言ってるの、納得だった。でも幸せな役も見たい。

 

水田さん:マジで、今回の渡は最高だった。水田航生のかっこよさが全開になってた。誰がどうみても超イケメンのスーパースターだった。そして小関くんを可愛がってくれて支えてくれてフォローしてくれてありがとうございました(誰)

 

寺西くん:私の中ではミュージカルの人だったので、違和感なかったんですが、ダンスが水田さんと違うのをみて、Jだ・・・!!となりました。小関くんと仲良くなった???歌もうまかったなー。

 

小関くん:ミュージカルファンで観にきた方が、何人もが、小関くんの歌を褒めてくれていたのがオタクとしてはとてつもなく嬉しかった・・・!!!そして、原作アニメをリスペクトしつつ、どこまでも優しさのにじみ出る、小関くんの公生だった。キャラクターとして、歌でもお芝居でも全部が繋がっていて、全く破綻がなく、演技の全てが本当に感じているものから出てくる感じ、小関くんの、深く深く追求していくお芝居の凄みを何度も感じました。

 

アンサンブルキャストさんもみんな凄すぎた。名前もかなり覚えました!

キラキラでみんな可愛かったし、いろんな個性のひとがいて、これからの時代の俳優さんたちなんだな、というのもとても良かった。

 

総じて、

期待されてたけど、期待を遥かに上回る作品が生み出される瞬間を目撃できて、幸せすぎました!!!!!!!!!

 

地方公演が始まる。私もあと少しだけみるけど、

アンサンブルも全部ちゃんと観たいから、何卒円盤化、配信を!!!!!!

 

素晴らしい作品に出会えて幸せでした!!!!!!