ずっと見ていたいんだ。

舞台を観たり映画やドラマを観たり好きな人をみていたり。

四月は君の嘘 東京前楽のあと

ツイートしにくいので、ここに綴ります。


これはあくまでも、2022年5月28日ソワレの

ミュージカル四月は君の嘘 東京前楽を観終えて、私の心に浮かんできたあれこれを吐き出したものです。


***


 あの日から、小関くんは表立って悲しみを口にすることはなかったと思う。AAAのときに、思い出を優しく語ってくれたのが初めてかなあ。その時も、「笑顔で。」と、あくまで優しく。

 あとは、いろいろな思いを、とか。オバレの「一番大切なことを」とかで、本当に、気をつけて気をつけて優しく口にするくらいだった。


 でも、君嘘Again!が発表され、インタビューで初めて、「大切な人を亡くした経験」について、触れてくれた。

 価値観が変わった、いい意味でも、悪い意味でも。と言っていたのにはっとしたし、この2年を肯定したくない、と、都合よくポジティブに答えるのを拒否するかのように、はっきりと言葉にしているのが印象的だった。


 君嘘のビジュアルブック特典の動画、水田さんと小関くんの顔を見ると、何度でも泣いてしまう。 目が真っ赤に腫れた水田さん、目の下にクマを作って痩せている小関くん。笑顔で明るく振る舞ってるけど、小関くんは笑えてないし、水田さんはから元気っぽい。

 そりゃそうだ、たしか7/21とかに撮ったやつだもん。

 いくちゃんが全然素振りも見せてないのはプロすぎて凄みを感じたけど。


 で、後から出てきたインタビューのどこかで、その経験の頃にレコーディングがあって、どうしても重なってしまって歌うのが辛かったと言っていて。

 やっぱりそうだったんだなあと、答え合わせができてしまった。


 小関くんが、この作品のインタビューで、初めて想いを語ってくれたのは、この作品と春馬くんのことが、絶対に切り離せないくらい結びついているからなんだと思った。小関くんは、多分、嘘をつきたくない人。嘘をつかなくちゃいけないことはもちろんいっぱいあるけど、自分の気持ちに嘘をつかないで生きていきたいと思ってる人、だと思ってる。だから、簡単に、この2年がプラスになってます、とか、前向きに、とかの言葉でごまかさず、この作品と向き合う時にずっと一緒に向き合ってきた絶望を、それでも優しい言葉で口にしてるんだなと思った。


 初日から、ずっとべしょべしょに泣いていて、なんなら稽古の時からずーっとずーっと泣いていて、そんなに泣いて痩せないかい?肌荒れないかい?とこちらが心配になるほど。感情の波が大きすぎて、歌から溢れるほど。


 しばらくすると、その感情の波も少し変化して、もう少し優しい感情も出て来たし、最後はその大きな大きな感情に歌の力が追いついて、素晴らしいパフォーマンスを生み出していたけれど。


 東京こせみず楽のカテコ挨拶。


 この作品は2年前に延期ではなく中止になって、みなさんにも経験がある方もいらっしゃると思うんですけど、僕にも一度いや、何度か、明日って来ちゃうんだな、季節って巡っちゃうんだな、って、明日が来る、季節が巡るというポジティブなはずのことが、ネガティブに思えてしまう経験がありました。でも、この作品に背中を押してもらい、ポジティブに捉えることができたので、季節が巡っても、皆様の中にこの作品が残ってくれたら嬉しいなと思います。


 もうさあ!!!!!!!

 小関くんは!!!!!!!

 どうして嘘をつけなくて、私たちに同じ気持ちだよ、と伝えてしまうんだ!!!!!!

 私たちが心にしまい込んで、ぐっと堪えてる春馬くんへの想いを、僕も持っているよと、そんな美しい言葉で告白されたら、泣くしかできないじゃん!!!!!!


 私はカテコレポをする気にもなれず、胸がいっぱいすぎて、どうしたらいいかわからなかった。

 素晴らしい千秋楽に、優しい、でも悲しい、美しい言葉を受け取ってしまって、ただ、良かったねー、すごかったねー、だけで表現できなくなってしまった。

 隣で聴いてた水田くんはどんな気持ちだっただろう。いくちゃんは?水田くんはもしかしたら、共有してたかもだけど。


***


 いろいろ見ていると、20207月以降の小関くんは、それまで以上に発言に慎重になってる。ものすごく、誰も傷つけないように、言葉を選んで、スタンスを考えて、丁寧に話をしていて、それまでの自由さとか、斜め上に弾けていく感じとかが姿を消している。春馬くんが亡くなってからの、周りに起きたいろんなことは、小関くんも、ほかのハンサムたちも、ものすごく傷つけてしまったんだろうし、本当に辛かっただろうな。

その中で、自分でも決していいとは思えない心境の変化があったことを告白してくれた小関くん。

 なんて誠実なんだろう。芸能人なんだからニコニコしてればいいかもしれないのに、天下一品のニコニコを持っているのに、決してそれを隠みのにしたりしない。それはリスクを冒すかもしれないのに、自分に誠実であることを選ぶ人。


 そういうところ、ちょっと春馬くんに似てると思う。


 でも、なんでそんなリスクを冒してまで、自分の気持ちに誠実に、言葉にしてくれてるんだろうと思うと、単に自分がいいたいからだけでなく、多分、そういう世の中にしていきたい、もあるような気がする。そこまでちゃんと、考えていると思う。それを、覚悟をもって背負ってる。そう思った。


 春馬くんは、映像と舞台と両方で活躍して、舞台の世界に人を連れてこれる俳優になりたいと言っていた。

 ハンサム界隈で今それができる可能性があるのは、小関くんだけだ。しょーまは人を集められるけど、もうミュージカルを観てる人。小関くんは、映像から人を連れてこれる。

 きっと、その役割も意識してるんだろうな。

それは大変なことだけど、敢えて大変なことにチャレンジしようとしてるんだろうな。

ストイックだなあ。

そういうところも似てるよ。


でも、本当に無理はしないでね。

小関くんが、ただ自分の思う道を進んでくれたら、幸せでいてくれたら、私たちは幸せなので。


 君嘘を、小関くん主役でみられること、一緒に旅をさせてもらってることを、本当に幸せに思います。ずーっと年下だけど、すごい人だなと尊敬してる。


 かわいいとか、カッコいいとか、おもしろいとか、そんなことではなくて、その美しい姿で、美しい声で、美しい生き方を貫くために、泥臭くもがく小関くんが、本当に美しいなと思います。


 地方公演も、素晴らしい姿を見せてもらいにいくね。

 そして、私も美しい生き方を目指そうと思います。

 小関くんを見習って。


 旅が終わる頃、夏がくる。

 苦しかった2年を乗り越えたことを、みんなで分かち合えたらいいな。