ずっと見ていたいんだ。

舞台を観たり映画やドラマを観たり好きな人をみていたり。

舞台キングダム 帝劇公演 ②

前回の記事で全然書きたりてないので、Wキャストやシーンやあれやこれやについて書いてみます。

前回の記事はこちら。

harutreasure1.hatenablog.com

★ネタバレいっぱいあります。これから見る方はまた後できてね。

 

キャストのこと

三浦信・・・脳直!単細胞!まっしぐら!直進しかできない!って感じ。みうってなんか育ちの良い役が多いから、初日見た時びっくりしちゃった!こんな汚くてガラ悪い三浦宏規新鮮!!!でも、声が聞きやすいし、キャラクターがぶれなくて、私はとても好きです。動くと軽快で、弾けるようで、身体能力の高さと優雅さが隠せないんだけど、それが信の戦いのセンスが良い!という印象につながる。特に小関漂・政とだと、動きもビジュアルも凸凹コンビ感があって、全然違うのに響き合ってる二人な感じで相性が良いーーー。相手が牧島漂・政のときは、もっと二人が近いので、似たものが近づいちゃった感を感じました。

 

高野信・・・まだ1回しか見れてないので、私の中でまだ噛み砕けてないですが、三浦信と比べるともっと素直そう。お顔小さくて背が高くて、スタイル良い。殺陣はスピードタイプ(タイプ?)。三浦信が漂の無念をはらす方を原動力にしているのに対して、高野信は漂と見た夢を原動力にしている感。声の出し方が、ちょっと気になりました。もともと歌が上手と聞いていたのですが、喉を潰したかのようなしゃがれ声に聞こえた。喉は強いんだと思うけど、大丈夫かな?もっとクリアな発声ができるところでセリフでもいい気がします。また見られる予定なので、もう少し深めたい。

 

漂・嬴政

小関漂・政・・・いやほんとに驚いた。褒め称えるのは後でたっぷりとやります。

漂は、明るく聡明で、優しさを感じる。信が、漂のことを大好きになるのがわかる、という漂。殺陣も元気いっぱい、軽やか。

政は、冷静沈着、頭がよく、気品に溢れた、生まれながら王であることを宿命づけられた佇まい。姿勢も、後ろ姿の背中や後頭部も、ふとした体の動きも全部が美しく、眩しい光を放つ少年王。声が低く、鋭く、強いし、殺陣になると華麗な舞のように、流麗かつ速い殺陣。みうの弾けるような殺陣とのコントラストも鮮やか。

内面に、深い悲しみや、熱い思いや、人への愛情深さを持っているのに、ポーカーフェースで隠そうとしているのが滲み出る。

 

牧島漂・政・・・まきちゃん政も一度しか見れていない!多分観切れていないのでご容赦ください。何しろまず声がよい!低くて、大きくて、よく響くとてもよい声をしている!これは本当にキャラの強さが出て、よいなと思った。そしてまきちゃんの漂は、信と似たもの同士というか、信よりちょっと賢さがあるかな、という、同じく熱いもの同志なイメージ。

まきちゃん政は、力でここまで辿り着いた感のある政。玉座の飾りにされることに納得が行かず、自分でなんとかしようと這い上がってる感じ。怒りや情熱でできている、熱い王。殺陣はよりシャープで、力強さが前面に出る。みう信とのコンビは、何ならみう信より力が強そうに見えた。

 

強いていうなら、小関政は実写映画により近く、牧島政は原作漫画により近い。小関政は眩い光、牧島政は熱い炎。

 

 

河了貂

海荷ちゃん貂・・・何しろキュート。でも、ちゃんと小僧っぽさがあって、可愛いに振らない絶妙なバランス。(それが余計に可愛い) 初日、登場した途端に漂が死んでた奈落に落ちちゃって、怪我してないか心配しちゃった。

華ちゃん貂・・・海荷ちゃんよりボーイッシュ差が強い。そのぶんたくましさもある。低めの声で安定して出せるの、やっぱり舞台の筋肉なんだろうな・・・。高野信となんかいつもコンビ感あって微笑ましい。

 

楊端和

梅澤端和・・・スタイルが良いねえ。綺麗。小関嬴政と山のてっぺんで並ぶと、美ーーーーーー!!!って感じ。殺陣も頑張っていた。お姉さん感が強い。声もよく出てたけど、やっぱりお姉さん感強い。

 

美弥端和・・・美弥様ーーー!!!存在からして強い。お面を外した時のコレキタ感最高。テンションぶち上がる!キャスト発表された時いちばん、解釈一致すぎる、と思ったのは美弥端和だった。そりゃあ王になるよ。みんな従うよ。説得力。信を座らせるところ、ホント、お座りさせる飼い主だった。殺陣はもー、めちゃくちゃかっこよいー!!!鮮やかで強そう!!!美弥端和が小関嬴政と握手すると、小関嬴政が認められた・・・!!!みたいな、誰目線かわからない気持ちになりました。

 

有澤壁・・・頭も良くて腕も立つけど、育ちの良さからどことなくしょうもなさがあって、それが愛される壁。左慈に斬られた後、「誰か、親しい人でも亡くなったかな・・・?」の時、今じゃない冗談を言ってる感が強い。でもそこが良い。殺陣もさ、ちょっと加減してるよね?あまり強くなりすぎないように。器用な役者さんだなあ!

 

梶壁・・・小関くんと進撃ウェハース食べました???仲良くしてくださってありがとうございます。(誰)梶さん壁はとにかく人が良い。包容力のある壁。そして声はほんっとうにほんっとうにさすが!!!梶さんが話しだすと、急に情景がくっきり見えるような感覚になる。声の情報量が多い!!!!!!!「誰か親しい人でも・・・」は梶さんが言うと気の利いた冗談に聞こえるの、あれなんでだろう。ZIP!で殺陣苦しんでいたけど、とてもよかった。

 

紫夏

朴璐美紫夏・・・セクシーでパワフル、強い母のような紫夏。商い上手の説得力!そりゃ家督を継ぐわ。途中、もう圧倒されて政を守る紫夏に釘付けになってしまう。朴璐美さん紫夏と小関嬴政だと、感情の波が大き過ぎて、劇場全体を飲み込むあの感じがすごい…。オクスカのママ役も大好きだった。

石川紫夏・・・より儚さと、それ故の一瞬の光のような激情が眩しい紫夏。優しく守るお姉さんのような。石川さんも、話すと急に絵が広がる声だったなあ。憑き物が落ちましたなあ、のセリフがとても優しくて好き。

 

成蟜

鈴木成蟜・・・いい小物感だった!死罪!が軽くて、本当に子供なんだなあ、と感じる。すごく威勢よく吠える子犬っぽい。だからこそ、政が斬らずに殴り倒す意味がわかるというか…自分の子供じみたコンプレックスや嫉妬からの行動で、(まあ竭氏に乗せられたとは言え)、多くの犠牲が出たことに対して、その重みを知るチャンスを与えたんだなあと。いや、表情といい存在感といい、とてもよかった!

神里成蟜・・・こちらは、本当に俺が王になりたい!と思って、企んでそうな成蟜。鍛えたら強くなりそうな成蟜だよね!本当に自分のやってることが正しい道だ!と、自分に言い聞かせていそう。こちらは、特に小関嬴政とだと本当にタイプの違う兄弟だな、と見えるので、ライバル視するよなそりゃ、という感じ。この成蟜は斬らなかったあとどうするのかな。仕事を与えるのかな。

 

昌文君

小西さん!イケオジ小西さん、初日よりだんだん存在感がくっきりしてくるのを観て、ベテランでもやはり重ねると変わるんだなあと実感した。小関嬴政と昌文君の間には、本当は父のように昌文君を信頼してるんじゃないかな、嬴政は、と思わせるような空気が流れるの好き。

殺陣がカッコいいし、槍投げたり相手の刀手で止めたりいろいろしててずっと見てたくなる。

 

バジオウ&朱凶

元木聖也さんの朱凶は怖かった…イケメンだし……。黒卑村での盗賊との戦い、信は邪魔者を倒していくだけなのに、朱凶は最初から皆殺し前提なのマジ怖い。立った時の殺気がやばかった。

そしてバジオウはとにかくアクションが!!!パルクール!!!くるんくるん回る!!!動きがやば過ぎて大好き!

 

左慈

早乙女友貴さんの殺陣は凄いだろうと思ってたけど、速!キレ!鮮やか!鋭い!刀の扱いが全然違うーーー。そして向かってくる信にだんだんムキになってらしくなくなっていく様子もとても良かった。怖くて最高。

 

王騎

山口祐一郎さま!!!初日みたときは、祐様また肉襦袢着てる………ヘアスプレーのエドナ………の気持ちになってしまった。でも、回を重ねるとエドナとは違う、王騎にちゃんと見えてきた。声でぜーーんぶもってくし、若輩たちの命懸けの戦いを「じゃれ合い」言うし、存在感がやばすぎる。そして、今回の舞台では、王騎がなぜあんな感じなのかをちゃんと説明してくれるシーンがちゃんと織り込まれていて、納得だった。天才の脚本!(文翁さんに失礼)

 

他のキャストさんもみんな素敵だし頭が下がるほどの運動量。全員があんなに動くって恐ろしいよなあ。本当に怪我だけはお気をつけて………

 

音楽

マジで音楽が良い。生オケ凄い。せんちひも生オケ凄いと思ったけど、あれは映画のお手本があって、再現要素が強かったので、効果が高まるというよりないと成立しなかったと思うんだけど、今回はオリジナルの曲で(でもアニメと同じ方の曲)、舞台効果凄かった。空間の広がりや高まりを音楽が担ってくれるというか。

そして曲が良過ぎて、最近ずっと頭の中はキングダムのテーマ曲。サントラください。

 

小関裕太さんを褒めるパート

 

さて。ここからは推しの小関くんを思う存分褒めます!そういうのいいや、って方はここで閉じてももちろんいいのですが、ここまで読んだついでに良かったら読んでやってください、私が喜ぶので。

 

今回、小関くんは、本当に、正しい努力を、正しい方向に、緻密に漏れなく積み重ねて、全てを追求したんだな、とわかるパフォーマンス。ハードな舞台に備えて、早くから体幹と下半身の筋肉の使い方から変えて鍛えて、低い声を安定して出すために研究して、木刀を持ち続けて手に馴染ませ、…って言うのはどこかで言ってたからオタクは知ってたけど、それ以上に本当にたくさんの準備や稽古をしてきたんだなあと。

 

別界隈の方々からも大絶賛だった衣装捌き、ほんっっっとうに鮮やかで美しい…褒められるたび(私じゃない)、はちゃめちゃに練習したんだろうなあとその努力を思って泣ける。

 


初めて出た稽古場画像で、浴衣のようなものを羽織って殺陣の稽古してる小関くん、袖がさ、足されてるものを着てたんだよね。あっ、これは衣装に合わせてわざわざ直して稽古着にしてるんだな…と思ったんだけど、その成果が!15ソワレなんて4〜5人まとめて斬って真ん中にすちゃっ!と降り立つところ、袖が頭に被ってしまったんだけど、その払いよけ方すら美しかった。

 

 

 

これは私のとても勝手な妄想ですが、小関くんが役作りに悩んでいたのは漂なんじゃないかと思って。漂は出番も少ないし出せる情報も少ない。でも、信が突き進む原動力だから、丁寧に、説得力のある人物にしなくちゃいけなくて、難しい。且つ、政との演じ分けがあるから、深みを持たせつつ、絶妙にお芝居をコントロールしないといけない。難役すぎる。

で、初日あたりは、政は常に冷静沈着な振る舞いで、ポーカーフェイスを貫き通している印象だったんですよ。

ところが、日を重ねるにつれ、漂のキャラクターがより見えるようになったと同時に、政の感情や表情が豊かになって、内面の深さや、揺れ動きや、内に秘めた愛情深さがより滲んできてめちゃくちゃ魅力的になった。これは、漂が掴みきれたから、政の表現に自由度がでて、やりたいことができるようになったのかなあ、なんて思ってた。

漂のことを話す時の切ない顔、信に時折見せる微かな笑みや心を許したような表情、どんどん豊かになって。

 

正直なところ、キャスト発表になったとき、小関くん凄い!!!ともちろん大喜びしたけど、同時に緊張もした(なぜ私が?)

だって嬴政は、吉沢亮パイセンがあんなに鮮やかに演じてしまったから、絶対比べられちゃうじゃないですか…

そして、長髪になるのも、想像つかなくて。(これは私が未熟でした。ビジュアルまじカッコよかったし、本番ビジュアルはそれより更に美しかった)

でも、その重圧を、本人が真正面から受け止めて、できる準備を全てして、結果を舞台上で出して、みんなに絶賛されてるの本当に嬉しい。

本人の弛まぬ努力が実を結んでいることが何より嬉しい。

 

(そしてこの稽古しながら来世ちゃん3撮って、ハンサムライブ出て、BBBchもやってたんだが。タフっていうか凄すぎない????)

 

あと数公演また観るので、そしたらまた言いたいこと増えそうなので、取り急ぎこのあたりで!

気になった人は絶対見たほうがいいよ、キングダム!!!

 

そして、多分何度も言いますが、絶対円盤にしてください!!!

だって何度見ても目が足りないんだもん!!!